明日はこどもの日で端午の節句ですね!
お家に鯉のぼりや五月人形、兜などを飾る方も多いのではないでしょうか?
ちなみに「こどもの日」は1948年に制定された祝日で、「端午の節句」である5月5日に定められました。
元々「端午の節句」は「男の子の健やかな成長を祈願してお祝いする」日で、女の子の成長を祝う日は桃の節句(雛祭り)、3月3日となっていますね。
なぜ「こどもの日」に鯉のぼりを飾る?

みなさんはなぜ「こどもの日」に鯉のぼりを飾るのか、ご存知ですか?
「端午の節句」の歴史は古く、中国から日本に伝わったものです。もともとは中国の故事が由来していて、中国・春秋戦国時代、楚という国で屈原(くつげん)という国王の側近が秦(この時代の中国の国)の謀略に気づき、王に忠告したにもかかわらず聞き入れてもらえず、国の将来を憂いて入水自殺してしまい(5月5日)、後に人々がこれを供養し、病気や災いを避ける行事として「端午の節句」と変化していったそうです。
そして日本・平安時代からはこの節句の時期に、武家には端午の結句に向けて玄関に幟(のぼり)や旗指物を飾る風習があり、さらに厄払いとして「菖蒲(あやめ)」を用い、「菖蒲の節句」とも呼ばれるようになり、「菖蒲」=「尚武」として、男の子の立身出世・武運長久を祈る年中行事となったそうです。
江戸時代・商人から始まった鯉のぼり
江戸時代になると、武家の玄関に旗を飾る風習を商人が真似するようになり、ある町人がその飾る旗を中国の「登竜門」の故事の鯉をかたどって飾ったものが広まって、その鯉が次第に大きくサイズアップしていったものが現在の鯉のぼり、というわけです。
中国の「登竜門」の故事
みなさん、ポケモンのコイキングがギャドラス(龍)に進化するのを覚えていますか?(ご存知ですか?)
これも実は中国の「登竜門」の故事に由来しているんです!黄河の上流にある龍門という激流を登り切った鯉は龍になるという伝説で、立身出世の象徴になった話です。「鯉の滝登り」とも言われていますね。
つまり、鯉のぼりを飾ることで、男の子の出世やたくましく育ってほしい、困難に負けないでほしいという思いが詰まっているわけですね。
Photo © 歌川広重 – Online Collection of Brooklyn Museum, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3790905による

鯉のぼりの色の意味

てっぺんの吹き流しの色
鯉のぼりのてっぺんのところに、鯉ではない形のものがついていますが、これは「吹き流し」と呼ばれています。これは、幼子の無事な成長を願う「魔よけ」の意味で飾られています。
この「吹き流し」は5色【青(緑)、赤、黄、白、黒(紫)】で構成されており、「神道の5色」と言われ、古代中国に伝わる「五行説」が基になっているとされています。
「五行説」「五行思想」というのは、万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという考え方のことです。「互いに影響を与え合い、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環する」という意味をもっています。魔除として、子供が健やかに育つように、という願いを込めて、「吹き流し」は掲げられています。
鯉のぼりの色
鯉のぼりは当初「黒」の真鯉のみでした。緋鯉が追加されたのは、明治〜昭和にかけてです。その後、青や緑、ピンクなどカラフルな色が追加されるようになりました。黒と赤以外は子供達の色というわけですね。近年は家族構成がこどもが増えるたびに鯉のぼりを増やす家庭もあるようです。
こどもだけでなく家族全員の鯉のぼりが揚がるのはみんなの幸せを願っているようでほっこりしますね。みんなの健康とこどもの将来を願って、こども日に限らず楽しい日々をお過ごしください♪