みなさん梅雨の時期ですが、いかがお過ごしですか?
今回は梅雨の時期でも家でまったり楽しめる、アーティストの人生を垣間見れるおすすめな映画を紹介します♪
ゴッホ 最期の手紙

フランス語では『La Passion Van Gogh』。2017年に放映した映画で、画家のフィンセント・ファン・ゴッホの生涯とその死についてをゴッホの作風のアニメーションで辿ることができます。ゴッホの死の真相についても独自に迫っていて、推理映画のような面白さもあります。
すべてのシーンがゴッホの絵の一つのようで、さらにそれが動くので、その映像は一見の価値あり!です。この映画の作成にあたり、映画製作者側はアニメーターは起用せず、125人の油彩画家を起用し、ゴッホと同じ技法を用いてキャンパス上で描かれ制作されたそうです。
本当に稀に見ないアニメーション映画なので、ぜひ見てみてください!
Photo © https://www.3dvf.com/redaction/dossier-1381-la-passion-van-gogh-retour-sur-une-prouesse-technique-et-artistique-html/
カミーユ・クローデル

ちょっと古い映画なのですが…1988年に制作されたフランス映画で、フランスの女性彫刻家カミーユ・クローデルの生涯を描いた伝記映画です。カミーユ・クローデルはご存知かもしれませんが、『地獄の門』や『考える人』を制作した彫刻家オーギュスト・ロダンの弟子だった女性です。
彼女はとても波乱万丈な人生を送っています。19歳でロダンの弟子となったカミーユは、後々ロダンと恋愛関係となりロダン・カミーユ・内縁の妻ローズの三角関係が出来上がります。若く美しく才能もあり、刺激的なカミーユと安らぎを与るローズ。ロダンは二人のどちらかを選ぶことはできず、15年その生活は続き、カミーユがロダンの子を妊娠したところ、ロダンは産むことを認めず中絶となり、ロダンはローズのもとに戻って関係が終わります。映画ではカミーユが精神的に不安定になっていく様子もよく描かれています。古いですが、女優イザベル・アジャーニ迫真の演技も楽しめる映画です。
Photo © https://www.senscritique.com/film/Camille_Claudel/462922
葡萄酒色の人生 ロートレック

フランス語ではシンプルに『Lautrec』。こちらも古い作品で11999年放映の映画です。19世紀末のフランスの画家、ロートレックの生涯を描いたコメディ・人間ドラマカテゴリーの映画です。南仏アルビで生まれたアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックは伯爵家の生まれ。15歳のときに近親婚(両親はいとこ同士の結婚)が原因の骨粗鬆症や骨形成不全症などの遺伝子疾患のために両足の成長が止まり、身長は成人しても152cm以上になることはありませんでした。両親の不仲がきっかけで母親とパリに住み、絵を描き始めましたが一度アルビに戻ります。再度1882年にパリにてレオン・ボナの画塾で学び、その後モンマルトルにあったフェルナン・コルモンの画塾に移ります。絵の才能も認められるようになると同時にモンマルトルではキャバレー、ムーラン・ルージュに通いつめるようになり、最後の梅毒とアルコール中毒となって生涯を終えるまでを描いています。
Photo © https://www.imdb.com/title/tt0123952/
おまけ:真珠の耳飾りの少女

こちらはイギリス映画で、画家の人生にフォーカスした映画ではありません。みなさんもどこかで目にしたことがあるかもしれませんが、ヨハネス・フェルメールの絵画『真珠の耳飾りの少女』を題材にした映画です。この絵画から着想得たトレイシー・シュヴァリエが書き上げた同名『真珠の耳飾りの少女』の小説を映画化したものになります。真珠の耳飾りをつけた少女を演じるのは…スカーレットヨハンソン!フェルメール家の下働きとして働いているグリード(スカーレット・ヨハンソン)は、フェルメール夫人にヨハネス・フェルメールのアトリエの掃除を命じられ、その時ヨハネスに「窓を拭いても大丈夫でしょうか?光が変わってしまうでしょうか?」と声をかけたところから、ヨハネス・フェルメールはグリートの陰影、色彩、構図に対する隠れた才能を発見、彼自身の創作意欲を掻き立てました。
映画は、フェルメールの作品の色彩や構図を映像で再現しているところが特徴的で、非常に美しいです。
Photo © https://www.imdb.com/title/tt0335119/
雨で出かけるのが面倒な日、ぜひ自宅で画家の人生を体感してみましょう!